酒井法子
のりピーの一件は、とりあえず一段落ついたみたいだ。
ほぼデビュー当時から彼女のファンだった自分から言わせてもらえば、
『生きてれば良し、再生はいくらでもきく』ってのが一番だった。
この件に関して街頭インタビューなんかでありがちな、
「ショックですぅー、昔からファンだったのに裏切られた感じですー」
なんてのが、マスコミが一番欲しいコメントなんだろうけど、
本気のファンの心理ってのは、多分自分と同じように、
”とりあえず生きてて良かった”ってのが本音だろう。
彼女の人生の中でやっぱり一番大きな転機は結婚だったわけで、
たしか今の旦那とフライデーされるまでは、ほとんど浮いた噂が無かった。
自分の知る限りでは、少年隊の植草と一時噂になっていたが、
それはあまりにも彼女に浮いた噂が無かった為に、当時かなり強引に
マスコミがでっち上げてたってのが印象だ。
彼女は15歳だった86年にデビューしてから93年までがアイドル時期にあたる。
20代前半から中盤あたりで、”ひとつ屋根の下(93年)”がヒットする。
しかし、それと同時にアイドル時代からのファンは離れて行った。
当時世間ではアイドルから女優へ、みたいな扱いになっていった。
93年以降の彼女はアイドル歌手としてのCDのリリースをほとんどしていない。
94年初頭にベストアルバムを出してからは、ほとんど女優業のみに力を入れている。
(※CD自体のリリースはその後も多いが、”アイドルCD”では無い)
自分もそうなのだが、彼女のアイドル時代のファンは、
このベストアルバムを最後に彼女のCDを購入していないんじゃないだろうか。
世間的には95年にリリースした「碧いうさぎ」が大ヒットしたり、
ドラマ「星の金貨」での演技が評価されたりしていたが、
この辺になるとかつてのファンはもう遠くから静観しているだけだった。
(たしかこのあたりでアジア進出が成功してる)
で、98年に結婚、その相手を見て心の中で、かつてのファン達は、
『(´-`).。oO(終〜〜了〜〜!!)』と感じたわけである。
ではかつてのファンとして、今回の件で”彼女に裏切られたか?”と
聞かれれば、はっきりと『NO』と言える。
アイドル時代の彼女にはいくら情熱を傾けようと、
いくら金銭をつぎ込もうと、全く惜しくは無かった。
それは”当時の彼女”に払った代価であり、その後彼女がどうなろうと、
それを何に使おうと生かそうと、彼女の自由だ。
行きつけの寿司屋が二代目になり、急に味が落ちたからといって、
「ふざけるな!今まで通った分の金も返せ!」なんて言う奴は馬鹿だ。
恋人と別れ話になった際「裏切られた!今までのプレゼント代返せ!」
ってのも、どうしようもない奴だ。
あの当時の彼女の歌声やパフォーマンスはアイドルとして完璧だった。
それを生で見れた事、その時代にいた事はほんとうに貴重な体験だった。
それに対する代価はきちんと払ってきたつもりだし、その後の彼女からは
”裏切られた”と言えるほど、何かを得てはいない。
月並みな事を書けば、最初の男に染められて、かつてのイメージ、
世間と現状の差、過去(家庭環境)の影響と子育て。
それに耐えるだけの精神の安定が必要だったのだろうと同情したい。
生きていれば再生は利く。
それは世間に対しての再生では無く、彼女自身の人生の再生がだ。
※ミニ情報として、彼女のアルバムは2.3.6.8枚目が素晴らしいです。